松本清張_凝視(改題)

(原題=視線)

題名 凝視
読み ギョウシ
原題/改題/副題/備考 (原題=視線)
本の題名 水の肌【蔵書No0049】
出版社 (株)新潮社
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1978/10/10●初版1978/10/15
価格 800
発表雑誌/発表場所 「週刊読売」
作品発表 年月日 1977年(昭和52年)7月2日号〜8月13日号
コードNo 19770702-19770813
書き出し 行政域では、東京都の隣県に属した都市であった。近年、東京都の周辺都市に住宅地の密集化が急速にすすんできたが、そのような土地でもまだ「田舎」が残っている。土地値上りを待つ農家が畠に申し訳のように野菜をつくっていた。住宅地にかこまれたところどころにこのような「田園」がスポットのように散在するが、草地と黒土のそばには白い舗装道路が四通八達して車をゆき交せている。その家は江戸時代の街道の名がついた国道に沿っていた。二十年ぐらい前までは雑木林と畠が多く、新しい住宅がそのふちに遠慮げにぼつぼつと建っている程度だったが、現在は団地や分譲住宅が葡萄状球菌のように伸びてまばらな林と野菜畑を押しつぶそうとしている。それでもその畑は約一ヘクタールはあった。もとは三ヘクタールくらいだったが、ここ五,六年のうちにいまのものに縮まった。削られた二ヘクタールぶんは分譲住宅の街になっている。
作品分類 小説(短編) 27P×650=17550
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