松本清張_火神被殺

題名 火神被殺
読み カシンヒサツ
原題/改題/副題/備考  
本の題名 火神被殺【蔵書No0005】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1973/08/15●4版1975/04/05
価格 750
発表雑誌/発表場所 「オール讀物」
作品発表 年月日 1970年(昭和45年)9月号
コードNo 19700900-00000000
書き出し ぼくの経験を書く。なるべく簡略な記述ですすめたい。まず、ぼくとは直接関係ない一つの出来事からはじめる。昭和四十年九月のことである。島根県の松江市内で或る事件が発生して、警察が市内の旅館を捜査した。その事件は、この話に関係がないから省くが、警察では宿帳から調べることになった。所轄警察署には各旅館から宿帳−−といっても伝票のような一枚ずつのものだが、その写しを届けさせるようになっている。事件というのは去る五月に起こったので、前から宿帳の名前を捜査員が虱潰しに見ていった。数多い旅館だから係員が手分けして検索した。旅館は四月から六月まではシーズンで、団体客も入るから人名は夥しい。Aという旅館の宿帳の中に、どうも怪しいと思われる客の名前があったので、署員はその旅館に行って元帳を調べることになった。旅館によっては、写しの文字を書き間違えるものがあるからである。
作品分類 小説(短編) 69P×700=48300
検索キーワード 近親相姦・山陰・島根県・神話・出雲風土記・宿帳・旅館