清張作品の現場を撮る


典雅な姉弟



鳥居坂
(麻布十番から鳥居坂を望む)

No1 画像を拡大表示

 

 No2 画像を拡大表示        No3 画像を拡大表示

 

No4                                 No5                                    No6 
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No7                                   No8
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 (撮影日/2014年4月9日)

※参考:当時(1960年代)の鳥居坂
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1960年代の鳥居坂)より

撮影現場 No1.No2.No3:鳥居坂下から撮影
No4:鳥居坂の標識、右手はシンガポール大使館。撮影しようとしたら守衛から撮影禁止の声が掛かった。大使館の玄関が撮影禁止とはいささか納得できない。テロ等の警備上の都合だろうが...
No5:タクシーの向こう側は東洋英和女学院(小学部)や教会。
塀は、かなり古い。煉瓦のようだ。
No6:東洋英和女学院(中等部、高等部)は左。右はフイリッピン大使館
正面に六本木ヒルズ(森タワー)【麻布永坂方面から撮影】
No7.No8もNo6同様【麻布永坂方面から撮影】
No8は偶然の通行人(小説に描かれたような場面に遭遇)
作品登場場面 ●書き出し部分
東京の麻布の高台でT坂といえば、高級な住宅地として高名だった。明治時代には、このあたりに政府高官の邸や、富豪の邸宅があった。今でもそのときの伝統は残っている。近くには、外国公館がさまざまな美しい国旗を立てて散在している。緑色の森陰に白亜の舘を見るのは、ちょっとした異国情緒だった。それに高台が多く、その谷間を繁ぐに急な坂道となっている。だから、坂には甃の刻みがあり、光の加減で鮮やかな模様が翳る。長い塀が幾段にも屈折して、道の両側に伸びていた。近くの外国公館から、西洋夫人が犬でも連れて出て来て、この道を散歩しようものなら、とんと日本ではないような錯覚が起きる。もちろん、道は一筋ではない。途中、小さな狭い路地が幾つもに岐れている。そこに入っても、必ず瀟洒な構えの邸宅があることに間違いはなかった。