【紹介作品・研究室の倉庫】
2001年05月24日
清張の作品の書き出し300文字前後で独善的研究!。
紹介No 005 【春の血】1958年 「文藝春秋」 海瀬良子は、友人の中に新原田恵子をもっていた。良子は四十六歳、田恵子は四十八歳であった。......◎蔵書◎「延命の負債」角川文庫1987年6月25日(初版)より
研究
海瀬良子、新原田恵子の紹介程度の書き出しである。二人の関係は良子が少し煩わしく感じているように感じられる。未亡人田恵子に何かが起こる予感を感じさせる。書き出しの数行で登場人物の生活環境を的確に描きわけている。二人の女の今までと、これからは.....。短編の導入部分としては清張の真骨頂である簡潔な文章で無駄がない。