登場人物
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野上顕一郎 |
中立国の公使館員、一等書記官。妻子を捨て、終戦工作に関与する。伊東忠介に命を狙われる。ロベール・ヴァンネード、妻は、エレーヌ。 |
野上久美子 |
野上顕一郎の一人娘。添田彰一は恋人。父の死亡に疑問を抱きながらも信じられない。モデルを頼まれるくらい、美しい若い女性。役所に勤める。 |
野上孝子 |
野上顕一郎の妻。人の良いお嬢さん育ちか。亡き夫の思い出と共に生きている。久美子を女で一人で育てる。 |
添田彰一 |
野上久美子の恋人。新聞社の記者。正義感もあり行動力のある好青年。芦村節子の話から野上顕一郎の死亡説に疑問を持つ。影の主役でもある。 |
芦村亮一 |
芦村節子の夫。野上顕一郎は義理の叔父。T大学の助教授。学会で福岡に行ったとき野上顕一郎に会う。節子からの情報で生存の可能性を感じていた? |
芦村節子 |
芦村亮一の妻。奈良への旅行で米芾書体の「田中孝一」を見つける。久美子は従妹。野上孝子は叔母。叔父の生存を信じ切れない。 |
寺島康正 |
中立国の公使館の公使。死亡している。墓は、福岡の津屋崎の福隆寺。野上は墓参りに行く。野上顕一郎の上司になる。 |
滝良精 |
戦中は新聞社特派員。新聞社の元編集局長。世界文化交流連盟の常任理事。国威復権会の連中に脅される。野上顕一郎の帰国に関わる? |
村尾芳生 |
中立国の公使館員、外交官。戦後は外務省に復帰し東亜局の課長青山に住む。野上顕一郎の帰国に関わる? |
門田源一郎 |
中立国の公使館員、書記生。野上顕一郎の部下で共に行動する。野上の帰国の手助けをする?。不幸な戦後を過ごすが、筋金入りの男。 |
伊東忠介 |
中立国の公使館員、武官、陸軍中佐。野上顕一郎の行方を執拗に捜す。国威復権会の会員。門田源一郎に殺される。奈良大和郡山で雑貨商 |
笹島恭三 |
画家。滝良精に頼まれて久美子をモデルにデッサン画を八枚程度仕上げる。不審死を遂げる。 |
武井承久 |
栄吉。「筒井屋」旅館の下男になりすます。国威復権会の総務。門田源一郎を殺す。 |
岡野晋一 |
国威復権会の会長 |
杉島豊三 |
国威復権会の副会長 |
およね |
「筒井屋」旅館の 女中。「筒井屋」旅館の主人は筒井源三郎(本名=門田源一郎) |
おふさ |
「筒井屋」旅館の 女中。「筒井屋」旅館の主人は筒井源三郎(本名=門田源一郎) |
鈴木警部補 |
笹島恭三が死亡したとき捜査に当たる。久美子の京都行きに同行する。笹島の死因に疑問を持つ |
偽名が多用されている |
●野上顕一郎=田中孝一:山口(芦村亮一を誘うとき使用):ロベール・ヴァンネード●エレーヌ()野上顕一郎婦人=山本千代子 |
偽名が多用されている |
●滝良精=山城静一●村尾芳生=山田義一:吉岡正雄●栄吉=武井承久(国威復権会の総務)●門田源一郎=筒井源三郎 |