登場人物
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綱吉 |
五代将軍。性格には分裂があった。聖賢の書を説く彼と、享楽を求めている彼との二つの分裂である。 |
桂昌院 |
家光の妻。綱吉の母。詮応大僧正の忠告にも耳を貸さず、ご政道の御心と一喝する。 |
牧野 成貞 |
牧野備後守成定。ひたすら綱吉を歓ばすことが報恩忠誠だと考えていた。寂しい余生を送る。 |
阿久里 |
成貞の妻。綱吉の手にかかる。四十過ぎ。綱吉を迎える阿久里は、娘の安子も認めるほど美しかった。 |
安子 |
成貞、阿久里の一人娘。婿養子として成住を迎える。綱吉の餌食になる。 |
成住 |
安子の夫。妻を手込めにされるが、成貞とは違った。舅である成貞に「卑怯者」と罵り、自害する。 |
詮応大僧正 |
綱吉の学問好きを苦々しく思う。桂昌院に忠告するが一喝される。 |