題名 |
古代史私注 |
読み |
コダイシシチュウ |
原題/改題/副題/備考 |
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本の題名 |
古代史私注■【蔵書No0121】 |
出版社 |
(株)講談社 |
本のサイズ |
A5(215×160) |
初版&購入版.年月日 |
1981/09/20●初版 |
価格 |
1700 |
発表雑誌/発表場所 |
「本」講談社 |
作品発表 年月日 |
1976年(昭和51年)2月号〜1980年(昭和55年)12月号 |
コードNo |
19760200-19801200 |
書き出し |
『魏志』東夷伝倭人ノ条、いわゆる倭人伝の解釈に、これまで一つの盲点があった、ように思う。例の「一大率」の名称である。「自女王国以北特置一大率」(紹興版)。この「一大率」も「一人の大率」または「一」を不定冠詞として英語の”aTaisotsu”に当たるものとしていた。そう思って、だれも怪しまなかった。「大率」の意義は、それが「諸国を検察せしむる)役職で、「国中に於いて刺史の如き」ものであるという原文の説明のため、卑弥呼が伊都国に治せしめた派遣官という解釈が圧倒的で、私見の「一大率は帯方郡太守が女王国を検察するために伊都国を治所とした」は、孤立している。「一人の大率」としても”aTaisotsu”でも、そういう用例は漢籍にはない。私もここは従来の説に従っていたが、どうも落ちつきが悪い。「一」が気になるのである(ちなみに「大率」という官名は、漢にも魏にもない。「大率」は「おおよそ」という意味でならある)。 |
作品分類 |
古代史 |
検索キーワード |
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【帯】古代日本をめぐる文化交流のダイナミズムを朝鮮、中国、シルクロード、西アジアへとさかのぼるなかに探り、現地への踏査、各地から出土する資料の精緻な比較検討、厳密な通説批判のうえに、古代史の謎に挑んだ清張史観の精髄。 |