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第二回清張マニア認定試験・上級(第1回)2007年12月21日

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上級(25問)
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問題
問 1 ●松本清張の生誕日と没年に関する次の記述のうち、正しい記述はどれか。


1.1909年12月 4日誕生、1992年12月21日没

2.1909年 8月21日誕生、1992年12月 4日没

3.1909年12月21日誕生、1992年 8月 4日没

4.1909年12月 4日誕生、1992年 8月 4日没

問 2 ●松本清張は、内田健次郎5女ナヲと結婚しました。結婚の年・月の記述のうち、正しい記述はどれか。


1.1935年10月

2.1935年11月

3.1936年10月

4.1936年11月

問 3 ●松本清張は、いわゆる”アカ狩り”で警察に検挙されました。以下の記述のうち、正しい記述はどれか。


1.文学仲間がプロレタリア文芸雑誌『文芸戦線』『戦旗』などを購読していたので、”アカ狩り”の小倉署
  に検挙され、十数日拘留された。

2.文学仲間がプロレタリア文芸雑誌『文芸戦線』『前衛』などを購読していたので、”アカ狩り”の小倉署
  に検挙され、十数日拘留された。

3.文学仲間がプロレタリア文芸雑誌『文芸戦線』『闘争』などを購読していたので、”アカ狩り”の小倉署
  に検挙され、十数日拘留された。

4.文学仲間がプロレタリア文芸雑誌『文芸戦線』『赤旗』などを購読していたので、”アカ狩り”の小倉署
  に検挙され、十数日拘留された。


問 4 ●以下は松本清張の略歴の抜き書きである。
  下記の記述の中で、1943年の出来事を書き出した記述はどれか。


1.2月、印刷所を退職して、自営に踏み切る。10月に小倉に新築移転してきた朝日新聞九州支社
  の広告部意匠係臨時嘱託として広告版下を書くようになる。
  これは一面識もない支社長・原田棟一郎に直接手紙を出した結果である。

2.朝日新聞西部本社(九州支社が昇格)広告部意匠係常勤嘱託となる。
  3月2日、長男誕生(陽一)

3.1月1日社員となる(広告部意匠係)
  教育招集として10月から三ヶ月間、久留米の第五十六師団歩兵第一四八連隊に入隊。

4.6月、臨時招集として久留米の第八十六師団歩兵第一八七連隊二等兵として入隊。
  第七八連隊補充隊に転属。
  敗戦までの一年間を衛生兵として勤務した。

問 5 ●芥川賞を受賞した松本清張は、1961年にある文学賞の選考委員になった。
  その文学賞の正しい記述はどれか。


1.芥川賞

2.菊池寛賞

3.直木賞

4.江戸川乱歩賞

問 6 ●松本清張は、小説の題名をつける名人とも言われる。「点と線」などその代表ともいえる。
  しかし、松本清張は講演で次のようなことも言っている。


講演「小説と取材」 文藝春秋「文化講演会」より
・・・・・・・・・今東光さんは、どこの講演会でも、題名は「文学と人生」。・・・・・・・・・
・・・・・・・・・これだけハバが広ければ何をしゃべっても大丈夫。・・・・・・・・・

>で、私も連載小説を頼まれまして半年ぐらい前、あるいは一年ぐらい前はまだ筋が出来ていない、
>しかしだんだん締切りが切迫いたしまして、あと一ヵ月でよいいよ連載が始まる、という頃になりますと、
>予告といいますか、次号からよいよ松本清張の連載が始まる、という予告を編集部でぶちますが、
>その時、題名を出さなければならない。
>しかしながらまだ筋ができておりませんから、題名を渡せるはずがありません。そこで私は抽象的な、
>アブストラクトといいますか、題名をまず出して一ヵ月程命を延ばすことがございます。
>これは、ほかの場所でも話したことですが、
>たとえば、『波の塔』だとか『○○○』だとかいうような題を出しておけば、
>内容が推理小説であろうが、ロマン小説であろうがあるいは時代小説であろうが、
>あと一ヵ月のほんとうの締切りまで時間がかせげるわけであります。・・・・・

『波の塔』と、もう一つ『○○○』としてあげられた、小説の題名は何か。


1.火と汐

2.水の肌

3.火の路

4.水の炎

問 7 ●松本清張の随筆(エッセイ)集のタイトルで、次の記述のうち、 正しい記述はどれか。


1.山峡の章

2.名札のない荷物

3.白と黒の革命

4.背伸び

問 8 ●松本清張の小説に、「赤」「白」「青」「黒」など色の付くタイトルが多数ある。
  以下の記述で間違っている記述はどれか。


1.赤いくじ

2.白い闇

3.青い断層

4.黒い空

問 9 ●松本清張の小説で、以下の記述は改題された作品であるが、 正しい記述はどれか。


1.「殺人行おくのほそ道」(原題=おくのほそ道)

2.「死の終点」(原題=渇いた配色)

3.「すずらん」(原題=八月の北海道)

4.「風紋」(原題=流れの結像)

問 10 ●松本清張の小説で、1965年、1970年、1975年、1980年の各年度の作品を書き出しました。
  以下の記述で間違っている記述はどれか。


1.1965年  花氷/風圧 (改題=雑草群落)/鬼火の町

2.1970年  強き蟻/六畳の生涯/火神被殺

3.1975年  山峡の湯村/式場の微笑/天才画の女

4.1980年  骨壺の風景/十万分の一の偶然/私観・宰相論(改題=史観・宰相論)

問 11 ●松本清張の小説で「ハシリドコロ」という植物がキーワードとして使われている小説はどれか。
  注)ハシリドコロ(ナス科) やや湿り気のある林床などに見られる多年生草本植物。
    春の芽生えは柔らかく、大変美味しそうな山菜に見えるところから、
    中毒事故の報告が最も多い毒草。


1.馬を売る女

2.駆ける男

3.高校殺人事件

4.新開地の事件

問 12 ●松本清張の長編小説、「溺れ谷」をキーワードとして書き出すとすれば、次の記述のうち、
  正しい記述はどれか。


1.銀座・一流クラブ・北陸の小さな町・東邦映画・凋落・歌行燈・誠心堂製薬・ブルーボネー

2.三流経済雑誌・記者・トリ屋・亜細亜製糖・映画スター・政界・砂糖業界・農林省・汚職

3.絵はがき・富士・新聞記者・静岡・岡山・松山・柳井・自殺・甲州・忘れ形見

4.所沢街道・名刺入れ・箱根・湯河原・伊東・岩国・有名デザイナー・ペンダント・青梅街道

問 13 ●松本清張の長編小説、「告訴せず」で主人公・木谷省吾が掛かる病気の病名で、正しい記述はどれか。


1.「間歇性記憶喪失症」

2.「瞬間性記憶喪失症」

3.「間歇性言語喪失症」

4.「瞬間性語彙喪失症」

問 14 ●松本清張の長編小説、「眼の壁」の書き出しの文章で、次の記述のうち、
  正しい記述はどれか。


1.最初の日は名古屋に泊まった。次の晩には、木曾の福島に泊まった。最後が上諏訪であった。
  諏訪では、窓からヒマラヤ杉越しに湖面の見えるホテルに泊まった。
  中央沿線を一度ゆっくりひとりで歩いてみたいというのが、田沢輪香子の希望だった。

2.柳田桐子は、朝十時に神田の旅館を出た。
  もっと早く出たかったが、人の話では、有名な弁護士さんは、そう早く事務所に出勤しないだろうという
  ことで、十時になるのを待っていたのだ。
  大塚欽三というのが、桐子が九州から目当てにしてきた弁護士の名であった。

3.六時を過ぎても、課長は席にもどってこなかった。専務の部屋に一時間前に行ったきりである。
  専務は営業部長をかねていたが、部屋はこの会計課とは別室になっていた。
  窓から射す光線は弱くなり、空には黄昏の蒼さが妙に澄んでいる。
  室内の照明は夜のものになろうとしていた。

4.午後三時五十三分、列車は、といってもディーゼル車だが、天橋立駅を西に少し向かって離れた。
  十月二日の、秋のはじめにしては少し涼しすぎる曇り日であった。
  どうしてこんなこまかい時間に伊瀬忠隆が注意を払ったかというと、列車がホームを
  動き出したとたんに、彼が腕時計に眼を落としたからである。

問 15 ●次の記述は、松本清張の長編小説、「点と線」の書き出しである。
  正しい記述はどれか。


1.安田辰郎は、一月一三日の夜、銀座の割烹料亭「春雨」に一人の客を招待した。
  客の正体は、某省のある部長である。
  安田辰郎は、機械工具商安田商会を経営している。

2.安田辰郎は、一月一三日の夜、紀尾井町の割烹料亭「残月」に一人の客を招待した。
  客の正体は、某省のある部長である。
  安田辰郎は、機械工具商安田商会を経営している。

3.安田辰郎は、一月一三日の夜、赤坂の割烹料亭「小夜」に一人の客を招待した。
  客の正体は、某省のある部長である。
  安田辰郎は、機械工具商安田商店を経営している。

4.安田辰郎は、一月一三日の夜、赤坂の割烹料亭「小雪」に一人の客を招待した。
  客の正体は、某省のある部長である。
  安田辰郎は、機械工具商安田商会を経営している。

問 16 ●松本清張の長編小説、「時間の習俗」の冒頭に書かれている「和布刈神事」の短歌で
  以下の記述のうち、正しい記述はどれか。


1.瀬戸の潮薙ぎの藻に和布刈るかな

2.早鞆の潮薙ぎの藻に和布刈るかな

3.海峡の潮薙ぎの藻に和布刈るかな

4.壇ノ浦の潮薙ぎの藻に和布刈るかな

問 17 ●松本清張の長編小説、「砂の器」に登場する”カメダ”という言葉の手がかりになる地名で
  次の記述のうち、正しい記述はどれか。


1.秋田県亀田と島根県亀岳

2.新潟県蒲田と鳥取県亀嵩

3.島根県亀岳と秋田県亀田

4.鳥根県亀嵩と新潟県亀田

※設問の1.と3.は同じため、3を鳥取県亀岳と秋田県蒲嵩に訂正(2014年10月14日)

問 18 ●以下は単行本の帯(腰巻き)に書かれた紹介文である。
  松本清張の長編小説「数の風景」の帯(腰巻き)の記述はどれか。
   注)「数の風景」は朝日新聞社刊(1987/12/31●初版)。


1.高圧送電線下の土地は地価高騰の時代の盲点だった
  石見銀山をめぐる二つの殺人事件を解く鍵は「数」。
  山陰の温泉宿とウィーンを結ぶカノチエ帽の女性の正体は・・・・・・。
  巨匠、松本清張の最新推理

2.サラリーマン社会の錯綜する人間関係!
  新製品の成否に命運をかける食品業界の内幕とマスコミの魔力!
  一企業の繁栄と衰退を見事に描く傑作企業長編

3.サラリーマン社会にうずまく、さまざまな欲望に根ざした犯罪の構図を、
  鮮やかな物語の展開と、ユニークな人間観察で見事に描く傑作推理長編

4.生け贄にされるのは常に下積みの人間なのか!
  砂糖をめぐる”黒い霧”をみつめる下級官吏の恐ろしい疑惑松本清張の推理傑作

問 19 ●次の記述は、松本清張の短編小説「張り込み」で刑事の柚木が、張り込みの旅館を見つける場面
  である。
  「○○○と書いた目立たない小さな旅館の○○○の旅館名は何か。


>裏通りであった。低い垣根のある平屋。門標に「横川」とあった。
>主人はこの地方の相互銀行に勤めている。それらしい小さくてこぎれいな家であった。
>仙太郎、さだ子、隆一、君子、貞次。女は後妻なのだ。
>人の影も声もなかった。柚木はぐるりを見廻した。
>斜め向こうに「○○○」と書いた目立たない小さな旅館があった。あつらえ向きだった。
>宿の二階から横川の家はまる見えであった。


1.肥前屋

2.越前屋

3.豊前屋

4.備前屋

問 20 ●松本清張の小説で、「殺人事件」もなく、「愛人」も登場しない作品は、以下の記述でどれか。


1.春の血

2.二冊の同じ本

3.地方紙を買う女

4.カルネアデスの舟板

問 21 ●以下の記述で、松本清張の作品と発表雑誌の組み合わせが間違っている記述はどれか。


1.或る「小倉日記」伝   「蒲田文学」

2.西郷札          「週刊朝日別冊」・春季増刊号3

3.梟示抄          「別冊文藝春秋」秋32号

4.くるま宿          「富士」

問 22 ●松本清張の小説の登場人物で間違っている記述はどれか。( )内は、小説の題名。


1.須村 さと子(一年半待て)

2.柳田 桐子(霧の旗)

3.野原 洋子(紅い白猫)

4.羽沢 矢須子(春田氏の講演)

問 23 ●松本清張の小説、「塗られた本」の登場人物で正しい記述はどれか。


1.紺野美也子

2.久井ふみ子

3.鳥井香津子

4.椎原典子

問 24 ●松本清張の小説の内容を示す記述で、誤っている記述はどれか。(記述は単行本の帯を参照)
 
( )内は、小説の題名。


1.十数年の満たされぬ境遇への怨念をかけ、緻密な企画で作成した行金横領のための
  ブラックリスト。この武器≠ナ見事に転身した女の幸せはどこまで続くか?(黒革の手帖)

2.女は成功の手段に利用するのみ!!財力も後楯もない地方出の
  新進男性ヘヤーデザイナーは、野望に燃えて危険な階段を登る!!(夜光の階段)

3.スイス銀行の地下に眠る”資金”とは何か?
  アルプス山麓で、オランダで、次々と消される関係者。
  渦中にある可南子を保障するものは?恐るべきスイス銀行の絡繰り・・・・・・(聖獣配列)

4.女は復讐に男は執念に生きるのか・・・日米を舞台に、国際的スケールで描くサスペンス・ロマン!
  イラン・アメリカついに経済全面戦争へ中東の石油を軸にして
  世界は大きく揺れ動く(詩情の旅びと)

問 25 ●松本清張の「清張通史」は全6巻で未完に終わっていますが、
  そのタイトルの順番で正しい記述はどれか。


1.(1.邪馬台国 2.空白の世紀 3.カミと青銅の迷路 4.天皇と豪族 5.壬申の乱 6.寧楽)

2.(1.邪馬台国 2.カミと青銅の迷路 3.空白の世紀 4.天皇と豪族 5.壬申の乱 6.寧楽)

3.(1.邪馬台国 2.空白の世紀 3.天皇と豪族 4.カミと青銅の迷路 5.壬申の乱 6.寧楽)

4.(1.邪馬台国 2.空白の世紀 3.カミと青銅の迷路 4.壬申の乱 5.天皇と豪族 6.寧楽)


終了

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